
「適切な水の量は花によって違う。生かすも枯らすも水の量」
お花の個性とそのケア。
しおれている、枯れているそう見えた時「もう変え時なのね」と多くの花はごみ箱へ捨てられてしまいます。
花の寿命が終わったと判断しているのは人間の主観にすぎず実はしおれてきた、枯れて来たと見える状態の時花はまだ生きているのです。
花(ここでは切り花ですね)が自分の自然な寿命を真っ当できることは実は少ないかもしれません。ケアの方法が間違っているために、花を瀕死の状態にしてしまっていることが多いのです。
「ちゃんと水をやっていたのに」そのような声を多く聞きます。
花のケアというと水をあげる、毎日取り換えることそれくらいでしょと思われがちです。
確かに水をあげることその通りなのですが、「どのくらいあげればいいか」
については知らない方、そもそも疑問に思われない方がとても多いのですね。
花にはそれぞれ適正な水の量があります。
水の量が合っていないためしおれて、力尽きたように見える花ですが、適正な水の量でケアしてあげることで生き生きした状態に保てるのです。
ちょっと妄想してみましょう。
『自分はガーベラで、今切り花として生きている』
たくさん水をあげていればいいだろうと、胸のあたりまでたっぷりある水の中に終始漬かっているとして。
びしょびしょの自分。じゃぶんと漬かった水にはバクテリアも発生しそんな大量の水の中にいると考えるとそりゃもうお先真っ暗、気持ちが体がへたってしまうと思いませんか?
清々しい、心地よい状態とはかけ離れた環境です。
枯れた(ように見える)ガーベラはそのような状態だったわけです。
自分に合った環境にいるとき人は前向きなエネルギーにあふれ、いきいきと輝いています。花も同じなのです。
何をもって快適な環境と言うのかはそれぞれの人の個性によって違ってくるように花もまた個性があり、ベストな環境がそれぞれ異なります。
花によって水の量を変えることはそれぞれの命を、命らしく生かすこと。
相手を知ると、可愛さ愛おしさは増していきます。
私は花たちがかわいくて仕方ありません。
可愛い命を最大に輝き生きさせてあげるには
知ることが何より大切です。
「適切な水の量」は皆さんが知っていそうで知らなかったこと。
花育花笑ではこのようにこれまで花屋さんも、アレンジメントやフラワースクールでも手薄になりがちであった「切り花の命を真っ当させてあげる方法」をお伝えしていきたいと思います。
取材・文 福井壽久里(すぐり)
北大哲学科卒。ライターとヨガ講師。
わかりやすいと言われる文章は本質を追求する哲学科での学びが役に立っているかもしれません。プロフィールnote:https://note.mu/sugureachtv